税務署と国税局の違い

1 はじめに

このページではこれまでのページでも何度か出てきた「税務署」と「国税局」の違いについて説明します。これまでの説明としては税務調査を行う機関である税務署、査察調査を行う国税局(査察部)という形で説明をしたかと思います(「税務調査とは」「査察調査とは」のページも参照)。

大まかにいえばどちらも税金を取り扱う業務を行う行政機関であること、いずれも国税庁の下部組織であることは共通しています。

しかしながら税務署と国税局は、管轄や業務の点で異なっていますので、以下ではそれぞれの違いについて詳しく説明していきます。

2 国税局について

国税局は国税庁の指示のもと、税務署に対して税金の賦課や徴収業務において指導や監督を行う機関です。

国税局は指導や監督を行うだけでなく、税務署への指導や監督を行うだけでなく、自らも大きな企業(一般的に資本金が1億円を超える大会社等)などに査察調査等を行います。

国税局は税務の行政活動における地方の拠点として、国税庁と税務署の間をつなぎ、税務署では管轄できない広い地域での賦課徴収を行う行政機関です。

そして国税局の中の組織である査察部は先述した査察調査を行い、大口で悪質な脱税を摘発することを主な業務としています。

日本国内には11の国税局に加えて、沖縄国税事務所があり、それぞれの地域を監督しています。

3 税務署について

税務署は国税庁や国税局の指導や監督をもとに、日本国内の税金賦課、徴収を行います。

税務署はいわば国税庁の地方組織であるといえます。

担当するのは国税局で担当する大企業や著名人、小口滞納者以外の企業や確定申告の提出や開業届を提出するなど、一般の国民も利用する機会が多い機関であるといえます。そして税務署には扱う業務内容によって様々な課が置かれています。

もっとも、適切な賦課徴収が出来ているかなどについて調査を行う、税務調査を行うのも税務署の重要な職務の一つで、この税務調査を経たのちに国税局による査察調査に発展する場合もあります。

全国には各地域に524の税務署があり、国税局と同様に担当するする税別に各部門を設けています。

4 まとめ

以上のように、国税局と税務署は、国税局が税務署を指揮監督する関係にあります。

また業務内容についても、国税局が比較的大規模な企業や大口納税者への賦課徴収を担当するのに対して、税務署はそれ以外の納税者を担当する点で業務内容にも違いがあります。

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