脱税事件とは何か

1 はじめに

皆さんもニュースや新聞などで一度は「脱税」という言葉を耳にしたり、目にしたりしたことがあると思います。

このページでは一般的に「脱税」「脱税事件」と呼ばれているのは、どのようなものなのかについて簡単に解説させていただきます。

2 脱税にあたるかは「不正の目的」があるかが重要です

皆さんもお分かりかもしれませんが、「脱税」の「税」とは税金のことを指します。税金を国や地方公共団体に納めること、すなわち「納税」は国民の義務であると定められています。

脱税を一言でいえば、納税する義務を負う者が、脱税をするという不正の目的をもって、本来払わなければならない税金の納付を免れたり、本来受けられない還付を受けたりすることをいいます。

ここでのポイントは「不正の目的」をもって、意図的にしていたかどうかです。

例えば単純な計算ミスや帳簿の付け忘れなどで納税額の計算が結果的に誤っていた場合は「申告漏れ」などと言って、意図的に行われる「脱税」と区別されます。

3 脱税事件とはどのような事件を指すのか

そして「脱税事件」とは、先ほど述べた「脱税」が行われたことについて、国税庁などの捜査が行われて(調査・捜査については 「税務調査について」 「査察調査について」で詳しく解説しています)、検察庁に告発されて(告発については 「脱税事件と告発」のページで詳しく解説しています)、刑事事件として扱われたもののことを指します。

4 脱税事件の各段階における弁護活動

各段階における弁護士が行える詳しい活動については各ページで説明しますが、このページでは簡単に弁護活動の概略を説明します。

まず査察調査に立ち会うことができた場合には、調査をする職員に対して本当に脱税に当たるのか、告発するべき事案なのかについて職員に対して主張していくことが考えられます。

次に告発があった場合には逮捕を避けるために検察官と交渉する、不起訴になるように検察官と交渉するなどの活動が考えられます。

最後に起訴された場合には、脱税の成立を争う場合には裁判官に対し脱税に当たらないことを主張し、事実関係に争いがない場合にはより軽い処罰(執行猶予付きの判決など)で済むように必要な主張を行っていきます。

脱税事件では通常の刑事事件と同じように刑罰を受ける可能性があるので、刑事事件を専門に扱う弁護士に早期に相談することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、開所以来刑事事件をメインとして扱ってきましたので、刑事事件の経験豊富な弁護士が事件の解決に向けてお手伝いさせていただきます。

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