FX取引と査察調査 無申告のままだと脱税事件に

告発

FX取引によって得た利益と課税の関係や、無申告で脱税事件となってしまった場合の手続の流れや対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

Aさんは本業とは別にFX取引を行い、多額の利益を上げていました。しかし、AさんはFX取引で得た所得の申告をまったく行わず、3000万円以上の所得税の納付を免れていました。Aさんの脱税は国税局の査察調査によって発覚し、最終的に国税局は所得税法違反の疑いでAさんを検察庁に告発しました。
(この参考事件はフィクションです。)

FX取引とは

FXとはForeign Exchangeの略称で、外国為替証拠金取引と呼ばれています。名前のとおり、特定の国の通貨を別の国の通貨に交換することを意味します。外貨の売買で差益を得ることがその目的になります。
FXの最大の特徴は、取引額の一部に相当する証拠金(保証金)を預けるだけで、その何十倍もの額で取引が行えることです。レバレッジと呼ばれるこの特徴によって、少額でも多額の取引を行うことも可能になります。
レバレッジの仕組みを有効に活用すれば、少額の元手から取引を始めて、多額の利益を得ることも考えられます。

FX取引と課税の関係

FX取引によって得た利益は、先物取引に係る雑所得等として扱われ、所得税が課せられます(国税庁のホームページでもFX取引の定義や課税関係について紹介しています。詳細は以下のリンク先をご覧ください。https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1521.htm)。
そのため、副業による収入だからと申告を怠っていると、参考事件のAさんのように、脱税事件として刑事告発されてしまうおそれがあります。FX取引では、レバレッジにより証拠金以上の多額の損失が生じるリスクが問題視されることもありますが、反対に多額の利益を得た場合も、無申告のままでは脱税事件になってしまうため、注意が必要です。

脱税事件となってしまった場合

脱税の疑いが生じた場合、通常は税務署による税務調査が行われますが、ケースによっては証拠隠滅などを防ぐために、最初から国税局による査察調査が入ることもあります。脱税事件の流れについては、こちらの記事もご参照ください。
https://datsuzei-bengoshi.com/datuzei_nagare/
脱税額が多額にわたる、脱税に用いた手法が悪質といった事情がある場合、査察調査を行った国税局から検察庁に刑事告発がされることになります。参考事件のAさんのように、3000万円以上の所得税納付を免れたとなると、刑事告発されてしまうリスクが極めて高くなります
国税局による告発がされてしまうと刑事事件となってしまうため、逮捕や勾留によって長期間の身体拘束を伴うことも考えられます。検察庁に起訴された場合、刑事裁判も受けなければなりません。
ひとたび脱税事件を起こしてしまうと、本来払うべき本税の他に、加算税や延滞税なども支払うことになります。これに加えて、刑事裁判になった場合は、同じく高額にわたることもある罰金まで支払う必要に迫られます。
このように、FX取引による所得を申告しなかった場合、一時的に利益は得られたとしても、最終的には脱税した額以上の損失を被ることになります。令和4年の国税庁の発表でも、FX取引によって得た所得を申告していなかったことで、告発からの刑事裁判になったケースが紹介されています。詳細は以下のリンクをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/about/organization/nagoya/release/r04/sasatsu/sasatsu.pdf

早期に弁護士への相談を

脱税を行ってしまった場合は、税理士による修正申告を行っていくことになります。もっとも、国税局によって告発がされた場合は刑事事件となるため、税理士だけでなく弁護士によるサポートが欠かせなくなります。査察調査以前の税務調査の段階であっても、後々に刑事告発や起訴のリスクがあり得る場合は、早期に弁護士にも相談をしておくことが肝要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件の対応に注力してきた経験・実績を活かし、脱税事件における弁護対応も行っています。FX取引によって利益が出たものの、申告を怠ってしまった場合は、速やかに弊所にご相談ください。

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