
多数のフォロワーを抱えるインフルエンサーの発信は,SNSの普及もあいまって,社会的に大きな影響力を有しています。現在では一般層にも定着したといえるユーチューバーも,インフルエンサーの一種です。企業案件や広告収入によって収益を得るインフルエンサーですが,その活動が脱税事件として摘発されてしまうリスクもあります。
今回は,実際に脱税事件として摘発されたインフルエンサーの報道事例を基にして,脱税事件となった場合のリスクや予防策について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
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【報道事例】
著名なインフルエンサーとして活動していた女性に対し,東京地方裁判所は初公判の日程を決めました。女性は約4億9600万円の所得を隠し,法人税や消費税など合わせて1億5700万円ほどを脱税した罪で,昨年12月に東京地方検察庁特捜部に在宅起訴されていました(2月17日付ヤフーニュースの記事より引用。一部修正)。
【事例解説】
本事例は著名なインフルエンサーによる脱税事件として,起訴の時点から大きく報道されていました。既に刑事裁判となっているため,ここまでに国税局による査察調査及び告発,検察庁による起訴がされたことになります。脱税事件の流れについては,こちらの記事もご参照ください。
起訴された時点の報道によりますと,法人の代表でもあったインフルエンサーの女性は,架空の業務委託費を計上する手口で,2021年1月期と24年1月期までの2年間に,計約4億9600万円の所得を隠し,法人税など計約1億2600万円を脱税したようです。
また,2022年2月から2025年1月にかけて,消費税など計約3100万円を脱税したとも報道されています。代表である女性のほか,法人と会社役員2名も起訴されているようです(12月25日付時事ドットコムニュースの記事より引用。一部修正)。
査察調査を経て,悪質な脱税事件と判断された場合は,国税局から検察庁へ告発が行われます。告発後は検察庁による取調べが行われ,ケースによっては逮捕・勾留といった身体拘束を伴うこともあります。検察官が起訴の判断を行った場合は,刑事裁判を受けることになります。本事例では脱税額が高額であったことなどから,告発や起訴は免れなかったと考えられます。
本事例では法人税法違反などを理由に起訴がされていますが,法人税法を例に挙げると,脱税事件の罰則については「10年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する」と定められています(法人税法159条1項)。
有罪となった場合,拘禁刑と罰金のいずれも言い渡されるのが一般的です。本事例のように,代表だけでなく法人も起訴されている場合は,法人に対しても罰金処分が科されることになります。
【脱税リスクを避けるためには弁護士に相談を】
ひとたび脱税事件として起訴がされてしまうと,高額な罰金が言い渡されてしまいます。脱税額や手法の悪質性によっては,拘禁刑に執行猶予がつかず,実刑となるケースもあります。また,検察庁への告発がされた時点で,捜索差押えの実施や逮捕・勾留による身体拘束がされるおそれもあります。刑事処罰としての罰金だけでなく,重加算税などのペナルティが科されるリスクも無視できません。
そのため,脱税事件として摘発されるリスクを抱えていないかどうか,専門家による助言を得ることが何より重要となります。ユーチューバーを含むインフルエンサーの場合,その情報発信力がビジネスの根底にあるため,どうしても当局の目につきやすいという問題があります。自分だけは大丈夫だろうという油断は禁物です。
専門家による支援としては,税理士はもちろんのこと,弁護士による支援も欠かせません。特に,刑事事件化する可能性が高いケースでは,検察官との交渉や刑事裁判をはじめ,法律の専門家である弁護士でなければ対応できない局面も少なくありません。事案によっては,高額な罰金をはじめとする刑事処罰を減刑するだけでなく,起訴や告発そのものを回避していく余地もあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合事務所では,脱税事件の取扱いに長けた弁護士が,国税局査察部出身の税理士と提携のうえ,状況に応じた弁護活動を展開します。ユーチューバーを含むインフルエンサーとして活動されている方で,脱税事件としての摘発リスクにお悩みの方は,まずは弊所までご相談ください。初回相談はオンラインを含め,無料で行っております。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の特徴を詳しくお知りになりたい方はこちらをご覧ください。
